3月11日に発生致しました東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々に哀悼の
意を表します。また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
大地震の後、数日で日本在住のフランス人9000人が2000人ほどに減りました。また日本にとどまるとした関東にいるフランス人も関西に一時避難するなど、避難しています。7000人もの人が一斉にフランスに帰国しただけ会ってチャーター便も含め満員だったそうです。現在3人が連絡がつかない他、フランス人は全員無事だったそうです。
さて、今回とりわけフランス人がパニックに陥ったと言う話を聞いています。在日フランス人だけではなく、フランスにいるフランス人でもヨウ素製剤などを薬局に求めて殺到したそうです。
もちろんこのニュースはフランスでも大きく取り上げており、原発の問題は自国にも影響がある可能性があります。日本のテレビでも時折例に挙がるチェルノブイリ原発の事故があります。
この事故の際、フランスも含むヨーロッパ全域が汚染されたのですが、フランスは汚染されていないと発表しました。このために、フランス産の野菜などは安全と言うことで販売され消費されました。後にこの嘘がばれて問題になりました。フランス政府がこの情報を隠したのは、当時原発推進を進めていたためと言われています。
また、つい最近の2008年にはアヴィニョンのトリカスタン原発では、ウラン溶液貯蔵タンクからウラン溶液が溢れ河川が汚染されました。被爆者100人とも言われ、当時は相当問題になりましたが、フランス原子力安全庁は事故レベル0としています。
少し前ですが、ラ・アーグ再処理工場は、停電と火災事故で、今の福島原発と同じような冷却不能状態に陥りあともう一歩で、臨界爆発になるところだったそうです。
このようにフランスは原発推進国ではあるものの、国民の中には多くの懸念を抱いているのが実情と言えそうです。
在日フランス人記者の能力にも問題があると言えるでしょう。中には長年日本に住んでいる人もいるのですが、どうも日本語の能力は低いのか正しい理解をしていないのか、あえて曲がった見方をする特異な主義なのか、今までにも偏った見方の日本報道が多く有りました。
フランスでは、福島の原発がメルトダウンした際の被害予想のCGなどを製作発表しているほか、メディアでも今回の事故がレベル6であるという、正確な情報に基づかないで推論したフランス原子力保安局長の記者会見を発表しています。
このような背景がフランス人をパニックに陥らせた原因のようです。