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ハイチ大地震、フランスから救援隊到着

カテゴリー: 事件・犯罪 | 公開日: 2010/1/17
ハイチの現地時間12日に大地震が起きて数日が経つが、現地の状況は混乱を極めている。地震の起きた夜には家屋が倒壊し、数十万人が屋外で一夜を過ごした。その夜津波が襲ってくるという情報が入り、誰もがわれ先に高台へと駆け込もうとする大変な騒ぎとなったそうだ。 大統領宮殿も崩壊したが、恐ろしいのは囚人達が一部脱走したということだ。また、支援物資が不足していることから、一般人の間でも食料の略奪行為がみられている。 各国の中でもいち早く救援隊を出動させ目立ったのは中国だったが、フランスはサルコジ大統領がハイチ訪問を宣言しており、救助のための国際会議を開くべきだと近くオバマ大統領に提案すると発表している。 ハイチのフランス大使は就任後まだ間もなかったそうで、今回の事態にたじたじしながらも、フランスからの救援隊を自ら迎え入れた。第一陣として60人の部隊が派遣、さらに倒壊された家屋の下敷きになった人を探すための救援犬も派遣されている。 ベルナール・クシュネール外務・ヨーロッパ問題大臣が、 アメリカのワシントン・ポスト紙(2010年1月16日付)に寄稿しました。

ハイチ、新しい未来を築く

 恐ろしい悲劇が再びハイチを襲った。不運と不幸に砕かれたハイチにとって再度の悲劇だが、同国はそのたびに不屈の信念で闘ってきた。ハイチは孤立していな い。国際社会は大規模な支援に乗り出し、アメリカとフランス ― わが国は歴史や言語を越えた友愛のきずなでハイチと強く結ばれている ― はこの連帯の動きに大きく貢献している。ハイチ史上最悪の大災害を前に、フランスやパートナー国は、この国が力と活力を取り戻すために全力を尽くし、同国 を再建する義務を負う。  というのも、貧困や困難に苦しみ、政治的に不安定な状態にあるとはいえ、ハイチは変化を遂げて、将来性のある国になる ためのすべてがあるからだ。私は昨年9月にハイチを訪問した。私の友人で火曜日にポルトー=プランスで死亡した国連ハイチ安定化派遣団のヘディ・アナビ代 表や、ハイチのルネ・プレヴァル大統領と、この国の将来について会談したことを覚えている。今週、私はヒラリー・ローダム・クリントン国務長官と緊密に協 力して活動した。国連や国際機関とともに、ヨーロッパ連合(EU)やアメリカをはじめとするすべての連帯パートナー国とともに、なかんずく今日は茫然自失 となっているが、生きる決心をしている住民とともに、我々はハイチ再建を支援するために結集している。すべてが無に帰したとき、すべてが再び可能になる。 現況は恐ろしいが、この機会をとらえる必要がある。粘り強く、恐れることなく、希望に向かって差し伸べられた手のように。  今日、生存者の救出と住民の救助に全精力が注がれている。しかしながら、復興の検討は時期尚早ではない。それは過去の 凶事や災難をはらいのける物資・政治両面の持続的な復興である。国際社会はフランスと同様に、ハイチ国民の母国再建を必要な期間にわたり支援すると同時 に、ハイチ国民に未来があり、その未来が彼らの手にあることを言葉ではなく、行動によって彼らを説得する決意である。  フランスはアメリカ、カナダ、ブラジル、EU、我々に同意するすべての国・地域とともに、ハイチの復興と開発のために、課題に対応できる規模の会議を開催するよう提案する。この会合は復興のスタート地点となるだろう。  ハイチの主権を全面的に尊重するため、この会議はハイチ当局ならびに国連が提出する被害評価に基づいて行われるだろ う。今後数週間、意欲的な復興プログラムを提案すべく、ハイチの長期的なニーズの分析に基づいて準備を進める。住居やインフラのみならず、政治制度、国際 社会との関係、地域協力なども網羅する。会議にはNPO(非政府組織)、本国以外に居住するハイチ人、企業などの参加も必要だと考える。というのも、我々 はこの復興事業に全員一丸となって取り組むべきだからである。  ハイチ国民の苦しみに対して、各国の国民や政府からの支援の動きが高まっているが、それが緊急人道支援活動にとどまるべきではない。我々の共通の責任は、それ以上のものである。我々のハイチ国民に対する責任は、未来を築く道を歩み始めることである。

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