
「マティス 自由なフォルム」展 国立新美術館 六本木
カテゴリー: アート | 公開日: 2024/2/14
フランスの画家、アンリ・マティスの展覧会が、
六本木の国立新美術館で、
2月14日〜5月27日まで行われます。
本来は2022年に開催予定だったものですが、コロナ渦のなかで開催できず、
今日まで延期されていました。
国立新美術館外観(正面)
©国立新美術館 主催者の読売新聞が150周年にあたりグループ会社の日テレも一緒に関わるなど、 グループ総出で行う力の入れようです。 ニースにあるマティス美術館所蔵の作品が大量に来日、前館長が監修するという 本格的な内容です。
ブルー・ヌードIV
アンリ・マティス《ブルー・ヌード IV》 オルセー美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託) ©Succession H. Matisse
正直、マティスにはもっと良い作品があると思っていました。
しかし、実物を見ると「断然」イイです。
ずっと見ていたい。そんな感じのする作品です。
マティスは一連の作品を製作することでも知られていますが、
ブルー・ヌードは4点の連作です。
ブルー・ヌードIVはその中でも念入りに構想されていた作品です。
さらに晩年の同じ青い作品である、
葦の中の浴女、波、アンフォラを持つ女も展示されています。
オルセー美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託) ©Succession H. Matisse
左から葦の中の浴女、波、ブルー・ヌード IV ©Succession H. Matisse
「切り紙絵」という色が塗られた紙をハサミで切って、
カンヴァスに貼り付けるという技法で作成されています。
ポスターや印刷物などでは、良く分からないのですが、
間近で見るとデッサンの後や切り貼りした痕跡も
よく見えます。
晩年にこの青を使った作品を多く残したというのも
ニースの地中海の青を表現したかったのかなと感じました。
色というのは環境でかなり見え方が変わります。
日本とヨーロッパでは照明も大きく変わります。
そこで、現在のニース市マティス美術館館長に聞いて見ました。
ニースでも作品を守るためにも
照明は50〜60ルクスに制限していることもあり
「ニースと全く一緒」の環境で見れるそうです。
©Succession H. Matisse
ロザリオ礼拝堂のコーナー(c)Succession H. Matisse
ロザリオ礼拝堂のコーナー(c)Succession H. Matisse
ロザリオ礼拝堂のコーナー(c)Succession H. Matisse
後日、LaFranceTVアプリで、
来日したニース市副市長とニース市マティス美術館現館長のインタビューを
掲載いたしますので、
ぜひダウンロードしてお待ち下さい。
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安藤サクラとアンリ・マティス《花と果実》1952-1953 年 切り紙絵ニース市マティス美術館蔵 ©Succession H. Matisse
安藤サクラとアンリ・マティス《花と果実》1952-1953 年 切り紙絵
ニース市マティス美術館蔵 ©Succession H. Matisse 当日の会見では「私にとってマティスは一番大好きな芸術家です。2023年のカンヌ国際映画祭へ参加すると決まった際、ニースに滞在しようかと迷っていたら、友人からマティスが好きならニースに行ったほうが良いと勧められました。そのタイミングで本当に偶然、本展のアンバサダーと音声ガイドのお話をいただいたので、それが後押しとなりニース滞在を決めたんです。なので、ご縁を感じて今回このお話を引き受けしました。」と語りました。 実際にニース郊外にあるヴァンスのロザリオ礼拝堂をご覧になった安藤さんは、今回の礼拝堂内部の再現展示について「普段、礼拝堂というと身構えてしまうのですが、ヴァンスのロザリオ礼拝堂に行った際、自分の気持ちや生命を軽やかに称えるような空間に感じて、自分にとって忘れられない特別な場所になりました。(再現展示は、正直、現地で実際に見てしまったのでどうなるんだろうと不安に思っていましたが、今日拝見したら、言葉にするのは難しいのですが、素直に「凄いな~!」と思って。現地で感じた、心がほぐれるような感覚が再現展示でも感じることができて、東京でこの体験ができるのは素晴らしいと思いました。マティスが好きな方も、そこまで興味がないと、今、思っている方も、大人も子供も、いろんな方にささる展示になっていると思います。是非、私と同じようにそれを実感しに来ていただけたら嬉しい。」と語りました。

©国立新美術館 主催者の読売新聞が150周年にあたりグループ会社の日テレも一緒に関わるなど、 グループ総出で行う力の入れようです。 ニースにあるマティス美術館所蔵の作品が大量に来日、前館長が監修するという 本格的な内容です。
ブルー・ヌード
マティスというと、青い抽象的な女性の絵を思い浮かべると思います。 これは「Blue Nude IV(ブルー・ヌード IV)」という作品です。 実際、今回の展覧会のポスターにも使われていますし、 一般的にも代表作として扱われています。


花と果実
さらに今回の目玉は、「花と果実」で、ニース市マティス美術館の 門外不出の作品です。 今回修復されて、日本初公開です。 高さ約4m、横幅約9mの巨大な壁画のような作品です。 また、ヴァンスのロザリオ礼拝堂を再現した空間も なかなか面白いです。 プロジェクターで朝から夜の明かりを再現しているようです。

音声ガイドもオススメ!
今回のマティス展にも音声ガイドが導入されています。 追加で料金もかかるので利用したことがない人も多いと思います。 今回の音声ガイドを担当したのは安藤サクラさんです。 会期中は、混んでいるので作品の紹介文などもじっくり読めないと思いますが、音声ガイドがあると意外と内容がスーと頭に入ってきて、作品をより理解出来ると思いました。当日美術館で貸してくれる機器の他スマホ版もあるそうです。(但しスマホ版でも会期終了後に使えなくなるそうです。残念。)
ニース市マティス美術館蔵 ©Succession H. Matisse 当日の会見では「私にとってマティスは一番大好きな芸術家です。2023年のカンヌ国際映画祭へ参加すると決まった際、ニースに滞在しようかと迷っていたら、友人からマティスが好きならニースに行ったほうが良いと勧められました。そのタイミングで本当に偶然、本展のアンバサダーと音声ガイドのお話をいただいたので、それが後押しとなりニース滞在を決めたんです。なので、ご縁を感じて今回このお話を引き受けしました。」と語りました。 実際にニース郊外にあるヴァンスのロザリオ礼拝堂をご覧になった安藤さんは、今回の礼拝堂内部の再現展示について「普段、礼拝堂というと身構えてしまうのですが、ヴァンスのロザリオ礼拝堂に行った際、自分の気持ちや生命を軽やかに称えるような空間に感じて、自分にとって忘れられない特別な場所になりました。(再現展示は、正直、現地で実際に見てしまったのでどうなるんだろうと不安に思っていましたが、今日拝見したら、言葉にするのは難しいのですが、素直に「凄いな~!」と思って。現地で感じた、心がほぐれるような感覚が再現展示でも感じることができて、東京でこの体験ができるのは素晴らしいと思いました。マティスが好きな方も、そこまで興味がないと、今、思っている方も、大人も子供も、いろんな方にささる展示になっていると思います。是非、私と同じようにそれを実感しに来ていただけたら嬉しい。」と語りました。